田舎暮らしのお母さんの介護のお話しです。
今回は、田舎から連れてきたおばあちゃんの都会での生活に関する心の声です。
私にも確実におとずれる「老い」、一人のおばあさんを通して「気持ち(心)」をしっかり見つめてみようと思います。おばあさんとお嫁さんの言葉のやり取りを会話形式で書いていますので台詞のように声を出して読んでみてください。時々私自身のコメントも入れていきたいと思います。
生活編
皆が食べてる所で一緒に食べる方がきっと美味しいと思う。
田舎で一人暮らしの時は一人で食べてもそれが普通だったけど、
話し声や笑い声を遠くに聞きながら一人で食べるのは寂しいね・・・
食欲もわかないし、まずいねー 芋の煮っころがしが食べたいね。
醤油と砂糖で甘辛く煮たほくほく、熱々のジャガイモ、
とろとろに煮えた玉葱が美味しいんだよ。
自分で作ろうとすると危ないからと包丁は隠されるし、ガスも使えない。
一緒に作らせてくれたらと思っても台所に入れてもくれない。
この部屋から一歩出ようとするとすぐに誰かが見に来る。
監視してるのかね・・・
毎日テレビの前に座っているだけで何もすることがない。
退屈でつまらないねー
こんなことしてたらボケちゃうよ。
田舎に帰ってそろそろ畑仕事をしないと草がいっぱいだろうね。
ここでは何もすることが無いし、友達も居ないし、つまらん。(楽しくない)
そろそろ田舎へ帰ろうかね。
この家で一番日当たりの良い部屋にいて、食事も運んで、掃除、洗濯も私がして、
おばあちゃんは何もしないで好きなだけテレビを見ているのに何が不満なんですか?
忙し過ぎると2~3日、何もしないでボーっとしたいと思いますがそれは一休みですよね。
時間・・・将来の夢(希望)、生活
関係・・・他者との関係性
誰かがいるから強くなれる
誰かのために強くなれる
自立・・・自己決定できる自由
人は、自分が誰かの為に役立つことが出来、喜んでもらえたら、それが自分の喜びであり、生きがいとなって頑張れるのだと思います。
誰しも自分を必要とするところに身をおきたいと思うのが普通のことではないでしょうか。
ホームヘルパー1級の資格を持ち、2006年のたんとぽけっとの介護アドバイザーとして、豊富な在宅介護経験と介護職経験から高齢者と心を通わせるためのヒントを伝授。