現在、様々な排せつ関連の商品が出ております。パッド・リハビリパンツ・おむつと改めて特徴をまとめました。
軽失禁用布パンツ
風邪を引いた時やアレルギー性鼻炎でくしゃみが止まらない、重いものを持った時等にちょっと漏れることがあります。それでは誰でも起こる事です。
布製の下着に吸収体がついており、少量なら吸収し衣服を汚すことがありません。臭いもほとんど感じません。ただ吸収量が少ないので長時間や数回まとめての使用は避けてください。
またホルダーパンツというものもあります。
これは通常の下着と同じ作りですが軽失禁パッドをピッタリと固定するように作られているので併用して使います。パッドのみ交換するので長時間の外出も下着の交換をしないでよいのでお勧めです。温泉旅行に参加しても着替えに恥ずかしい思いをしないですみます。
軽失禁用布パンツ
女性の方なら見たことや使用したことのある生理用品と似ています。しかし、生理は血液で成分はタンパク質、尿は水分です。同じように吸収するように見えますが吸収成分が違います。商品開発が進んでとても薄く、それでも吸収量が多い商品もあります。普段の下着と併用して使用することで不安感、不快感から解放されましょう。
商品の裏側にある紙テープ状(メーカーにより異なる)の物をはがし、下着に貼り付けてから使用します。商品が薄く、小型なため、はさんでから下着を着けると商品がよじれたり、両端がくっついてしまいます。吸収後、表面がサラサラに見えても表示されている吸収量より多くなると吸収しないので漏れます。吸収量を確かめて選びましょう。
尿とりパッド
尿をしっかり吸収するためのパッドです。単独で使用せずにリハビリパンツやテープ止めおむつと併用して使います。
大きめのパッド状の製品を、専用の布製パンツ(パッドホルダー)と組み合わせてて使用するメーカーのものもあります。
どれも吸収量に段階があり、夜間用、昼間用、長時間用の種類や吸収回数(通常1回の排尿量を100~150CCとして)の多少、それにともなって、大きさ、厚さ、価格が変わります。
メーカーの商品袋の表面には必ず商品の紹介がされていますので確認してください。メーカー表示の吸収量は正常に装着されていることが条件ですから実際は6~7割くらいと思ってください。
使用される方の日常生活の動きや、尿量、回数で選ぶこと、介護される方の介護力も考慮しましょう。
リハビリパンツは歩行可能な方が使用していますが交換時にトラブルが発生することがあります。汚れたパンツは紙なので脇を破る事ではずすことが出来ますが、新しいパンツはズボンを脱がないとはけません。
屋外に出かけた時に交換できないため外出しなくなったり、デイサービスでの交換時スタッフの対応の仕方から施設拒否になってしまったケースもありました。こんな時、パッドを併用してパッドだけを交換する方法がど引き抜く事と差し込む事の作業だけですみます。
パンツとテープ止めが一体化しているものを使用することでズボンを脱がずに装着が可能な製品があります。昔、男性が使用していたふんどしのような形のおむつもたったまま交換でき、ズボンも脱ぐこともしないでいい製品です。
重ねて使う
テープ止めおむつは価格が高いこと、交換が大変なことからパッドを併用することで費用の削減、廃棄物の削減、体力のない介護者の体力軽減を目的として使われます。
特に施設などでは人手不足から1日の交換回数を減らす事や、時間と手間の削減から吸収量の多いパッドを使用しているようです。
在宅でも夜間だけ吸収量の多いパッドを使うことで介護者の睡眠が確保されることもあります。
漏れるという事
何故、漏れるのかを知ることから考えましょう。
一定量吸収したパッドはそれ以上吸収しないことから漏れが生じます。
パッドの裏面シートの中央に切り込みを入れて下のおむつに吸収させる方法がとられていますが吸収体が吸収したあとでその部分を通り越して下に行くでしょうか?
切り込みを入れることで中の薬剤がこぼれだしたりしないでしょうか?
吸収後のパッドは膨らみます。
その膨らんだ隙間から漏れる場合もあります。その膨らんだ隙間から漏れる場合もあります。
商品の中央に尿道口があることが前提ですから尿道口がずれると吸収力が低下します。
眠る体の方向、横向き(右下、左下)の場合尿道口がどちらかに下がるのでパッドの位置がずれて漏れることがあります。
シートのない両面(全体)が吸収するパッドがあります。軟らかく小型ですが吸収量はメーカーにより違います。
アコーディオンのように折りたたんで尿道口にあてる方法、男性の場合は包み込む方法、股ぐりのすき間にあてるなど使用方法はさまざまです。シートがありませんので、必ずテープ止めのおむつの補助としてお使いください。
ホームヘルパー1級の資格を持ち、2006年のたんとぽけっとの介護アドバイザーとして、豊富な在宅介護経験と介護職経験から高齢者と心を通わせるためのヒントを伝授。