田舎暮らしのお母さんの介護のお話しです。
今回は、田舎から連れてきたおばあちゃんが田舎に帰ってしまったお話です。
私にも確実におとずれる「老い」、一人のおばあさんを通して「気持ち(心)」をしっかり見つめてみようと思います。おばあさんとお嫁さんの言葉のやり取りを会話形式で書いていますので台詞のように声を出して読んでみてください。時々私自身のコメントも入れていきたいと思います。
そして息子さんに連絡することに気がつきました。
古くから付き合いのある隣人はすぐに留守宅の異変(明かりがついた)に気づき、訪問してくれました。
そして食事まで誘ってくれました。
「ごちそう」ではないかもしれないけれど、一人で食べていた食事より、にぎやかにおしゃべりのはずむ晩御飯はきっと美味しいと思われることでしょう。
あらっ!息子が来たよ。何だろうね。
何だかとても怒っているけど・・・
私は私の家に帰ってきただけ。
ちゃんと嫁にも田舎へ帰ると言ってあったし、帰ってから電話も入れたしね。
何が不満だと言われてもね・・・
世話になったし、良くしてくれたと思うから不満はないよ。
あそこは私の家じゃないから帰ってきただけだよ。
ここなら便所の心配もないし、することが沢山あるし私だってまだまだ自分のことは自分で出来るよ。
食べたい物を自分で作って食べるし、洗濯も掃除も今まで通り出来るから心配ないよ。
それに何かあったら近所の人がみんな助けてくれる。
畑仕事もあるし、お茶を飲んでおしゃべりをしたり、老人会の集まりに行ったり、結構毎日忙しくて寂しくないよ。
体を動かすから夜もぐっすり眠れるしね。
世話になったけど私はやっぱりここが良いよ。
時々電話でも入れてくれたらそれで良いからね。
心配してくれてありがとう。
母親の居場所は「ここ」だと思ったからです。
生活とは生存して活動すること、世の中で暮らしていくこと。
その方の「生活」を大切に考え、その生活を変えないことで自信を取り戻し、自分らしく生き生きとされることでしょう。
でも心配は残ります。
では、これから何をしたら良いのでしょう。
高齢者が一人で安全に生活していくための方法をいくつかご紹介します。
住まいのチェック
- 足元の照明を明るくする
階段・脱衣場・台所・トイレ・出入り口 - 敷居、上がりがまちの高さの調節
- 階段、廊下、浴室に手すり、滑り止めをつける
- 浴室、トイレの温度調節
対外的に緊急時の連絡先を提示
- 日頃から親しくしている人に様子見と声かけを依頼しておく
- 地域の民生委員、交番に見回りを依頼する
- 行政の福祉担当者に利用できるサービスを確認する
- 家庭医を決め、いざという時に往診が可能か確認しておく
安心確認のための道具
- 湯沸しポット・・・利用することで健在の確認が出来る
- 東京ガス・・・・・東京ガス利用地域限定
- 電話・・・・・・・市町村により安否確認の声の訪問がある
暗くなって一人の静かな時間は寂しさと不安を感じる時です。
離れていても気に留めてもらっていると思うと嬉しく、
寂しさも消え、安心して眠ることが出来ると思います。
ホームヘルパー1級の資格を持ち、2006年のたんとぽけっとの介護アドバイザーとして、豊富な在宅介護経験と介護職経験から高齢者と心を通わせるためのヒントを伝授。
長い事留守にしたから明日は掃除をしないとね・・・
布団も干して、買い物もして・・・
あらっ? 誰か来たよ
うれしいね。
誰も居ない家に電気がついたから心配して見に来てくれたんだって
晩御飯もご馳走してくれるって。ありがたいねー
そうだ。息子に電話を入れておこうかね。