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認知症の方とのおはなし

認知症の方とのおはなし第13回

認知症の方とのいろいろな場面を通して、
対話形式ですすめていきます。

認知症の方を
黒字で、聞き手を赤字
表示しますので気持ちを込めて読んでみて下さい。

また、私だったらこんなふうに対応をするなと思われた方は
是非ご意見をお聞かせ下さい。


仕事(職業)による行動 その5

うどんを打つAさん
あるグループホームを訪問しました。

今日はうどん作りをご一緒させていただきます。

念入りに手洗いを済ませ、大きなテーブルを囲んで
まずはご挨拶。

テーブル上には大きなボールに入った
うどん作り用の粉と水が用意されています。

お手本はAさん(84歳)。
水を少しずつ加え、粉を練っていきます。


「水は何cc入れるの?」

「そんなの手でこねた感じさ」

水の分量はAさんの長年の経験の
「良い加減」で決まります。

手指についていた粘粘が、いつの間にか
きれいな大きな塊になりました。

それからテーブルの周りで順番に
力を込めてこねました。


「まだー?」

「まだまだ」

なかなかAさんのOKが出ません。

「耳たぶぐらいの柔らかさかな」

思わず耳に手をやってしまいました。

Aさんの指示のもと、ワイワイ、ガヤガヤやる内に
滑らかなうどん種ができました。

ここで、うどん種も人間もちょっとお休み。

今度はのし棒を使って薄く広げる作業です。

Aさんの見事な棒さばきで厚さが均一に
形良く広がっていきます。

私たちがのし棒を使うと、厚さが均一にならず、
形も変形しています。

Aさんに笑われて、再度均一な厚さに挑戦。

薄く大きく広がったうどん種をアコーディオンたたみして、
端から細く切っていきます。

細く切らないと茹で上がったとき、ほうとうのように
なってしまうことをあとで知りました。

Aさんの包丁さばきもすばらしいものでした。

スタッフの方が大なべで茹でてくださり、
出来立てを、用意された薬味とつゆでいただきます。


「美味しい」と歓声が上がります。

「この太いの誰がきったの?」

またワイワイガヤガヤです。

ニコニコ顔のAさんは満足そうで
まったく認知症を感じる事のないうどん作り指南でした。

何事もなく無事に終わりましたが、影で準備したり、
気配りをするスタッフの方のご苦労は大変なものだった
ろうと思います。

楽しい一日をありがとうございました。

      

長い間ご愛読ありがとうございました。
今回でしばらくの間お休みさせていただきます。
質問・感想などがございましたらご連絡ください。



























































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